【カブトムシ】カブトムシの幼虫を育てるには?育て方や注意点。
こんにちはー
カブトムシの幼虫を手に入れたけど、「幼虫の育て方がわからない」「幼虫を初めて育てる」「育てたことはあるけどほかの人の育て方が知りたい」といった方向けに、今回は記事を書いていきたいと思います。
カブトムシの幼虫の基本の育て方、幼虫の成長過程、注意点などを分かりやすく書いていますので、ぜひ読んでいってください。
カブトムシの幼虫の姿は?今どんな時期?
初令(しょれい)幼虫
卵から出てきて10日ほどの間の小さい幼虫を初令幼虫と言います。
体長は1センチにも満たず、数ミリしかありません。人間で言うと赤ちゃんの状態なので、扱う際は慎重に扱いましょう。
指でつまむとつぶしてしまう危険がありますので、できれば小さいプリン用のスプーンや専用のピンセットなどですくってあげるようにしましょう。
二令(にれい)幼虫
初令幼虫は10日ほど経つと脱皮します。脱皮した後の幼虫を二令幼虫と呼びます。
画像は少し三令幼虫も混ざってますが…。今手元にいるのが全部三令幼虫なので。わかりやすい写真撮ったら更新しますw
二令幼虫は初令幼虫より頭が一回り大きくなり、エサもたくさん食べるようになります。体もどんどん大きくなります。
三令(さんれい)幼虫
二令幼虫はその後20日〜30日後にまた脱皮をします。二度目の脱皮後の幼虫を三令幼虫と呼びます。
三令幼虫の期間は一番長く、秋から春までになります。エサの食べる量も多くなりますので、マット交換など管理もしっかりして行きましょう。
この時期に多くエサを食べて体も大きくなります。その大きさが成虫の大きさに直結します。孵化してから体が大きくなるのは4ヶ月までと言われていますので、冬になる前はエサとなるマットをたくさん食べられる環境にしましょう。
カブトムシの幼虫を育てるのに必要なもの
さて、今持っている幼虫がどの段階にあるのか理解したところで、カブトムシの幼虫を育てるために必要なものを紹介します。
飼育ケース・容器
まず、飼育するためのケース、容器が必要になります。
おそらく購入した際は、小さめのプリンカップに入っているのではないかと思います。
↓こんなやつ
そのままでも飼育することは可能ですが、三令幼虫になると体も大きくなりますので、プリンカップでは小さいので、別のケースや容器に交換をおすすめします。
よくホームセンターなどで販売しているケースでもいいですし、大きめのペットボトルやクリアカップなどの容器でもかまいません。
↓おすすめはコチラ(クリアスライダー)
飼育数に合わせて大きさは調整しましょう。1〜5匹ほどでしたら小サイズ、6〜10匹ほどは中サイズ、もしくは大サイズが目安です。
大きく育てたい場合は単独飼育で1容器に1匹にして、幼虫がのびのびできる環境を作ってあげましょう。
土(マット)
次に必要なものとしては、幼虫のエサにもなる土(マット)です。
画像のものはぼくがホームセンターで買ったものです。こちらはコバエがあまり寄ってこないのでおすすめです。
マットはホームセンターや100円ショップなどにも専用のマットが販売されています。
通販でも販売されていますので、お好みのもので大丈夫です。
成虫用と幼虫用で分けられているので、必ず幼虫用と書いてあるものを選びましょう。成虫、幼虫どちらにも使えるものもあります。
マットは一度発酵させて作られています。袋を開けた際に発酵臭が強いものはガス抜きをする必要があります。特に気温が20℃以上あるときは発酵しやすいです。
ガス抜き方法は一度袋から出して、風通しのいい場所で1日置いておくだけで大丈夫です。衣装ケースの中に入れたり、ビニールシートの上に広げて置いたりします。
コバエが寄ってくるので、衣装ケースをおすすめします。防虫ネットなども有効です。
霧吹き
続いて霧吹きです。マットは最初に水を加えて使用しますが、徐々に表面が乾燥してきます。そのため、2、3日おきに霧吹きをしてあげましょう。カブトムシは元々、湿度の高い森に生息してるので、幼虫は乾燥に弱いです。
ケースと蓋の間にビニールやラップを挟めると、乾燥を適度に防げます。空気穴を数箇所開けるのをお忘れなく。専用のシートも売ってます。
その際は霧吹きでの加湿は様子を見て行なってください。過度な加湿はケース内が蒸れたりして良くないので、マットが乾いてる場合のみ加湿しましょう。
その他(あったらいいもの)
ぼくが使用しているもので、あったら便利だなと思うものを紹介します。必ず必要なわけではないので、なくても全然OKです。
ビニールシート、トロ桶
マットを広げて水を加える際や、マット交換、ガス抜きにも使えます。ぼくは現在小さめのビニールシートを使用しておりますが、マットがはみ出してしまうことがしょっちゅうあるので、トロ箱を買おうか悩んでますw
トロ箱であれば、箱になっているので、マットがはみ出す心配もないですし、幼虫がどっかに行ってしまうことも防げます。ただかさばるので、置き場があればトロ箱の方がいいと思います。
スコップ
マットをすくったり、かき混ぜたりする際に使うのがスコップです。園芸用でよく見る先のとがったスコップよりも、幅広いものが使いやすいです。
幼虫の数にもよりますが、時としてかなりの量のマット交換をすることもある為、幅が広く、量が多くすくえるスコップがあるといいと思います。
幼虫を初めて育てる場合は、いきなり数多くということは少ないかと思いますので、全然手ですくってOKです!
手袋
マット交換の際など必ず土いじりをするわけなので、手袋はあった方がいいです。全然素手でもOKですが、あまり汚したくないなーという場合はあった方がいいですね。使い捨てのポリ手袋も便利です!
幼虫を触る際も手袋はしてた方がいいです。
人の手には菌がたくさんいますので…
土ふるい
幼虫はマットを食べてフンをします。これでもかっていうくらいフンをします。ただ全然臭いとかもなく、ぐちゃぐちゃしていないので、処理はしやすいです。
土ふるいはフンだらけになったマットをフンとマットに分けるのに便利です。残ったマットは再利用できますので、マットにあまりお金をかけたくないなーという場合は、少し手間ですが、土ふるいで分けることができます。
ただ、二令幼虫まではフンも小さいので、土ふるいでも目が粗いとフンも振るうことができないので三令幼虫になってからがいいかなと個人的には思います。
ぼくはケチなので使っていて、マットの代の節約の為に頑張ってふるってます!
さあ、育ててみよう!
必要なものが準備できたところで、さっそく育てていきましょう!
ケースを準備しよう
まずは、幼虫を入れるケースを準備しましょう。飼育ケースの場合はそのままで構いません。プリンカップやペットボトルの場合は下準備が必要です。
プリンカップの場合
プリンカップは蓋がついていますが、穴があいておりません。その為、そのまま蓋をしてしまうと、酸素が不足し、幼虫が呼吸できなくて窒息してしまいます。なので、必ず蓋には5、6か所穴をあけましょう。穴をあける際は、画鋲や釘などの先のとがったもので貫通させればOKです!
ペットボトルの場合
ペットボトルの場合は、500ミリリットルではなく、1.5リットルや2リットルのものをお勧めします。理由は500ミリリットルは小さすぎて、頻繁にマット交換が必要になり、幼虫も三令幼虫くらいになると、窮屈に感じてしまうからです。
ペットボトルはそのままですと、口が小さく、マット、幼虫が入れづらいですし、何とか入れたとしても、マット交換が大変です。その為、半分ほどの大きさにカットして使います。あまり浅いと蛹になる際の部屋(蛹室)が作れないので、最低でも15センチは確保しましょう。ぼくはペットボトルの際は、20センチにカットして、マットを15センチ入れて少し空間をあけてます。(幼虫が天井にぶつからないように)
カットしたら切り口で手を切らないよう、マスキングテープなどで保護します。あとは、カットした飲み口の方をかぶせてもいいですし、マットと幼虫を入れた後にそのままラップなどで蓋をしてもOKです。
土(マット)を準備しよう
ケースが準備できたら、幼虫のエサにもなるマットを準備しましょう。
ガス抜き
まずはガス抜きについてです。なんでガス抜きが必要かというと、昆虫マットは発酵させて作られているものがほとんどです。その為、たまに再発酵してしまい、ガスが発生し、熱が発生したりします。幼虫がいる中で、再発酵してしまうと、ガスで窒息してしまったり、熱で死んでしまったりするので、ガス抜きが必要なわけです。
ガス抜き方法は、ビニールシートの上に広げて置き、ダマになっているマットがあればほぐしてください。あとは風通りのいい場所に1、2日置いておくだけでOKです。。。
が。
コバエがよってくる可能性があります!
衣装ケースなどに入れて、蓋に穴をあけて置いておいてもいいです。蓋の穴にはコバエ侵入防止のため、不織布などのフィルターをつけてくださいね。防虫ネットなどでもOKです。
水を加える
マットは購入したばかりだと、湿度が不十分な場合が多いです。ガス抜きでさらに少し乾燥してしまいますし。幼虫は乾燥に弱いので、水を加えて湿度を調整する必要があります。湿度調整済のマットも販売されていますので、面倒な場合はそういうマットを選びましょう。
水を加える目安はマットを握って崩れない、握った形が残るくらいが目安です。水は必要だからといって加えすぎないようにしましょう。加えすぎると幼虫が窒息してしまう危険があります。加えすぎたなと感じたら、マットを加えるか、風通しのいい場所で少し乾燥させましょう。
ケースに土(マット)と幼虫を入れよう
ケース、容器とマットが準備できたら、まずケースにマットを入れましょう。ケースの8割くらいを目安に入れていきましょう。ケースいっぱいにマットを入れて、トントンとケースを軽く落とすとマットが圧縮され、だいたい8割くらいになります!
マットを入れたら幼虫をそっとマットの上に置きます。しばらくすると幼虫が勝手にマットの中に潜っていきます。その様子を観察するのもおもしろいです。
幼虫が潜っていったら、ケースにコバエ防止の不織布やラップをして蓋をして完成です。先ほど紹介したように、コバエ防止、乾燥防止のディフェンスシートという空気穴の開いたビニールシートも販売されています。
カブトムシの幼虫を育てる上での注意点は?
幼虫を育てる際の注意点を紹介します。
よく観察しよう
幼虫は放っておいても、自分でマットを食べてどんどん大きくなります。だからといって、何か月も見ないでおくと大変なことになります。
幼虫はかなりの量のフンをしますので、気づいたらフンだらけとなり、マットの中にエサがほとんど残っていない状態になってしまいます。幼虫時代にどれだけ栄養を取れるかで成虫の大きさが決まってきますので、定期的に確認し、異常がないかチェックするようにしましょう。マット交換は卵から育てた場合、成虫になるまでに2,3回程(10月、4月ごろ)マット交換するのが目安です。特に暖かい時期は幼虫の活動も活発なので、注意していきましょう。
フン以外にも幼虫に変わったところがないか確認するようにしましょう。
直射日光はダメ!
カブトムシは涼しい山の中に住んでいます。その為、実は暑いところは実は苦手で、直射日光を嫌います。なるべく日中と夜間の温度差が少ない場所に置きましょう。室内に置けるようでしたら、室内での管理をおすすめします。
直射日光は厳禁です!
こんな時はどうしたらいいの?
育てているとこんな時はどうしたらいいの?と思うことがよくあります。代表的なものをまとめてみました。
幼虫が動かない.…
幼虫は、孵化してから11、12月までは活発に動き、エサを食べますが、12月以降になり、気温が下がってくると、動きも鈍くなり、エサもあまり食べなくなります。
これは冬眠の準備に入っており、気温が低い時は幼虫はほとんど動きません。また春先になると活発に動き始めますので、それまではそっとしておきましょう。
幼虫が土(マット)の上に出てくる
幼虫がマットの上に出てくることがたまにあります。たまにであれば、問題ありませんが、頻繁にマットの上に出てくるようですと、幼虫からのサインととらえてください。
いくつか原因があります。
- マットが再発酵してガスが発生している → すぐにガス抜きをしましょう。
- マットの水分量が多すぎる → マットを交換しましょう。
- マットが乾燥している → 霧吹きで湿度を調整しましょう。
こういった場合にすぐ対処できるよう、ガス抜き済のマットを常備しておくと便利です。
ケース内にコバエがたくさんいる…
コバエは湿り気のある土を好みます。その為、カブトムシのマットにもコバエはよってきて、下手すると卵を産んで繁殖してしまいます。そうすると、コバエが大量に発生してしまい、気持ちが悪いです。もしも大量発生してしまったら、マット交換をしましょう。上側だけ交換するのではなくすべてです。コバエがいるということは、もうマットにはたくさんの卵がある可能性が高いのです。マットを捨てるのがもったない場合は、マットを天日干しして、完全に乾燥させると再利用できます。
ただし、5月に入ってからの交換には気をつけましょう。蛹になる時期なので、タイミングが悪いとうまく蛹になれずに死んでしまう可能性があります。
コバエ対策は不織布やディフェンスシートなどでケースと蓋の間に挟めると、コバエの侵入を防止できます。新聞紙でも代用できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
幼虫の育て方が一通りお分かりいただけたかと思います。幼虫を育てるのは、非常に簡単ですが、よく観察して注意していただいて、ぜひ元気なカブトムシを羽化させてください。
幼虫を大きく育てれば、それだけ大きな成虫になる可能性が高まりますので、愛情をもって幼虫を育て上げましょう!
以上、カブトムシの幼虫の育て方についてでしたー